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2026年2月せぼね通信【胃のムカムカの原因は「胃酸の出過ぎ」ではない?】

2026年1月27日

胃のムカムカや胸やけ、逆流性食道炎と聞くと、「胃酸が出すぎているから悪い」と思っている方が多いかもしれません。
でも実は、多くの場合、強い胃酸が出過ぎているのではなく、弱い胃酸が出過ぎている状態です。
本来、胃酸がしっかり本来の強さで出ていれば、胃と食道の境目にある噴門がしっかり締まり(閉じる状態になり)、胃酸は逆流しません。

ところが胃酸が弱いと、消化のスイッチが入らず、食べ物が胃の中に長くとどまります。その結果、噴門の締まりも鈍くなり、
逆流やムカムカが起こりやすくなるのです。
それにもかかわらず、症状だけを見て「胃酸を止める薬」が使われることも少なくありません。もちろん一時的に症状を抑える目的では必要な場合もありますが、弱っている胃酸をさらに止めてしまうと、消化はますますうまくいかなくなります。

 

【胃酸には「神経の働き」が関係する】

胃酸がしっかり出るためには、副交感神経の働きが欠かせません。副交感神経は、「食べる・消化する・回復する」ための神経です。

リラックスしているときや、
呼吸が深いとき、
背骨に柔軟性があり、姿勢が安定している状態のときによく働きます。

逆に、忙しさやストレス、猫背や前かがみの姿勢が続くと、体は緊張モードになり、副交感神経が働きにくくなります。
すると胃に消化の指令がうまく届かず、胃酸が弱くなってしまいます。

実際の臨床でも、
「猫背を改善し、背骨に柔軟性が戻ってくることで、長年手放せなかった胃腸薬が不要になった」という方は少なくありません。

猫背の姿勢が続くと、背骨や肋骨の動きが悪くなり、呼吸は浅く、首やみぞおち周りは常に緊張した状態になります。

この状態では、消化に必要な副交感神経が働きにくく、胃酸も「出にくい・弱い」状態が続いてしまいます。
一方で、猫背を改善し、背骨がしなやかに動くようになると、呼吸が深くなり、首やお腹の緊張が抜け、消化のスイッチが入りやすくなります。

胃腸薬をやめることが目的ではありません。
けれど結果として、
「薬に頼らなくても大丈夫になってきた」
そう感じる方が多いのは事実です。

 

【胃酸が弱い人に「消化を助ける」という視点】

胃酸が弱いタイプの方の場合、
「止める」よりも消化を助けるという考え方が大切です。
その一つが、たんぱく質不足を防ぐことです。
胃酸は材料があって初めて作られます。
たんぱく質が不足すると、
→ 胃酸が弱くなる
→ 消化できず、さらにたんぱく質を吸収できない
→ ますます胃酸が弱くなる
という悪循環におちいりやすくなります。

【たんぱく質は「食べやすい形」から】

「たんぱく質が大切なのは分かっているけれど、そんなに食べられない」そんな方も少なくありません。その場合は、無理に分厚い肉を食べる必要はありません。
ミンチ肉や白魚などのやわらかい食材からで十分です。少量でも、消化できる形で入れること。
それが胃の力を取り戻す第一歩になります。

🌱今月の一言アクション🌱

食事の前にキャットレッチを1回、
背筋を伸ばしてゆっくり息を3回吐く。
体を「消化するモード」に切り替えてから食べましょう。
たんぱく質は、少量・やわらかいものから。

 

【碓田紗由里より】

以前、寝ているときに胃酸が込み上げてきて、
気持ち悪さで目が覚めてしまうという方がいました。
その方には、消化酵素を取り入れ、
食事で不足していたたんぱく質を増やすようお伝えしました。
しばらくして、症状が改善し、よく眠れるようになったとご報告をいただき、結果的に胃腸薬も卒業できたそうです。

長く使っていた胃腸の薬も
手放せるようになったとご連絡をいただきました。

胃の不調は、
必ずしも「抑える」ことで良くなるとは限りません。
消化の力を取り戻してあげることで、体は本来のリズムを思い出していきます。

実は、こうした症状は私自身も経験があります。
明らかにストレスが溜まっていた時期でした。
背中や首をゆるめ、寝る前にハーブティーでリラックスする時間をつくることで、夜中に目が覚めることは減っていきました。

胃の不調は、胃だけでなく、神経や日常の緊張とも深く関係しています。少し体をゆるめることが、回復への近道になることもあります。

このニュースレターが、ご自身の体を見直す小さなきっかけになれば嬉しいです。

 

姿勢と健康クイズ
「だから姿勢は大事だった!!」

背すじを伸ばすと、なぜ眠くなりにくいのでしょうか?
当てはまらないものを一つ選んでください。
① 目線が上がり、脳が「活動中」と感じやすくなる
② 体が自然と緊張(覚醒)状態になる
③ 副交感神経が強く働く

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私たちの体は、「今は休む時間なのか」「今は活動する時間なのか」を、頭だけで判断しているわけではありません。
実はその判断材料の一つが、姿勢と目線です。

猫背になると、自然と顔は下を向き、視線も落ちます。脳はこの姿勢から、「そろそろ休んでもいい状態だな」と判断しやすくなるのです。
一方、背すじを伸ばすと目線は自然と前方に向かいます。すると脳には、「体が立っている」という情報が入ります。
さらに、背骨を支える筋肉(抗重力筋)がほどよく働き、体は“がんばり過ぎない緊張状態”になります。この状態は、立っている時に眠くなりにくいのと同じです。

つまり、良い姿勢とは、無理に力を入れることではなく脳に「今は活動中だよ」と伝えるスイッチ。
逆に、眠気は気合や根性の問題ではなく、姿勢によって生まれる生理的な反応なのです。
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◆今日の1分実践◆
【目線を少し上げて、骨盤を立てる】だけ

 

答え:③
(副交感神経が強く働くと、体は休息モードに入り、眠くなりやすくなります)