碓田紗由里の健康コラム

つらい!1人目つわりがひどく、2人目妊娠で気をつけること

碓田 紗由里 2023年7月7日

1人目のつわりがひどく妊娠後期まで続いた。2人目もそろそろと思うけど・・・でもあのつわりの辛さが怖くて踏み切れない!!というお悩み。つわりを予防できる方法があるなら知りたいというご相談も受けることがあります。

そんな妊娠期のお悩みに『産後骨盤リセットダイエット』の著者

碓田紗由里がお答えします。

なぜつわりが起こるの?

つわりに関してはいろいろな説がありますが、私が一番腑に落ちた説は、肝臓機能に負担がかかるからという説です。そこで、今回は肝臓の観点からのつわりについてご紹介します。

そもそも肝臓は、体の中に入ってきた老廃物を解毒するという働きがあります。

妊娠初期は、お母さんの分に加えて赤ちゃんの分の老廃物が一気に増えます。肝臓は、赤ちゃんの出した分の老廃物も処理しなくてはならないため、肝臓はいつも以上にフル稼働しなくてはならなくなるのです。

肝臓の働きが追い付かないと、体に毒素が残った状態になり、つわりとして現れるのです。

イメージとしては、仕事量が増えて残業しても仕事が終わらず体調を崩したという感じです。

でも、時間の経過とともに肝臓が対処できるようになってくるとつわりが落ち着いてくるというわけです。

ただ、ひどいつわりや妊娠中期後期まで続くつわりは、やはり肝臓機能がそうとう弱っているのではないかと思われます。もちろんつわりがひどく心配な時はかかりつけ医へ受診することをお勧めします。

肝臓機能を高めるために

栄養の観点から必要なもの

では、どうしたら肝臓機能を上げられるのか?

肝臓を正常に働かせるためには、栄養素としては、

たんぱく質

ビタミンB群

抗酸化物質

この3つが欠かせません。

そもそもこの3つの栄養の摂取量が足りていないという方が本当に多いです。

肝臓に必要な栄養素①タンパク質

日本人の働く女性の9割がタンパク質不足だというデータもあります。https://shokumaru.jp/method_01_tanpakushitsu/

厚生労働省の報告によると18歳以上の女性は、約50gのタンパク質が必要と言われています。肉や魚に置き換えると200gくらいです。まず、毎食ご自分の手のひら1枚分の肉や魚が取れているか確認してみましょう。

たんぱく質不足は、妊娠後期のむくみにも関係しますので、しっかり摂りたい栄養素です。

肝臓に必要な栄養素②ビタミンB群

ビタミンB群とは、ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンを指します。

肉や魚、野菜などいろいろなものに含まれているので不足することないように思われます。が、解毒の過程で多くのビタミンBが消費されますし、エネルギーを生み出す過程でも多くのビタミンBが必要になります。妊娠中は、さらにたくさんのエネルギーが必要ですので、思っている以上のビタミンBを必要としてます。

肝臓に必要な栄養素③抗酸化物質

SOD(活性酸素を除去する酵素)、グルタチオン、ビタミンAEC、セレンなどが抗酸化物質と言われています。

特に、ブロッコリーやアスパラ、キャベツなどのアブラナ科の野菜が肝臓のサポートになります。ブロッコリーは、年中手に入りますし意識して摂りたい食べ物です。

我が家では、ブロッコリーのチーズ焼きにして食べることが多いです。これだと子供たちも食べやすいようで好評です。

肝臓が働くために必要な自律神経

栄養素はしっかりと摂っていたとしても、その栄養素を消化、吸収できず活かせていないという方もいます。そうならないためには自律神経の働きが大切になってきます。

自律神経には、交感神経と副交感神経があります。交感神経は別名「戦いの神経」と呼ばれ、日中働いている時、何かストレスがかかっている時に強く働きます。

副交感神経は、別名「安息の神経」と言われ、リラックスをしている時に働きます。

交感神経の優位のイメージ↓

副交感優位のイメージ↓

この2つの内、肝臓が働くためには副交感神経が必要です。消化吸収もスムーズになりますし、赤ちゃんへ送る血流にも関係します。よく妊娠中はリラックスすることが大切と言われますが、それは副交感神経を働かせて、お母さんの体の働きを整えて、赤ちゃんの成長を助けるということに繋がります。

現代人は、この2つのうち交感神経が優位になっていると言われています。原因はさまざまですが、精神的ストレスだけでなく、スマホの見過ぎや猫背でもなりますし、低血糖状態も交感神経優位になる要因になります。


また、肝臓が特に活発に働く時間は、夜中の2時頃です。その時間帯にしっかりと副交感神経を働かせて深い睡眠に入っていたいので、夜22時くらいにはお布団に入っていてほしいものです。

カイロプラクティックで自律神経を整える

実際につわり予防としてやっているのは、つわりそのものというより妊娠期、そして産後に元気な体でいられるようなサポートになります。

問診と背骨の触診、内臓反射点などを見てどれだけ肝臓に負担がかかっているのか?副交感神経は働いているのか?を予測します。

カイロプラクティックでは、首と骨盤に副交感神経のスイッチとなるポイントがありますので、問題がある場合は調整していきます。

また、どういった生活をしていったらいいのか?どういう食事をしたらいいのか?という生活と栄養のアドバイスも併せて、副交感神経にスムーズにスイッチが入るようにしていくサポートをします。

私のつわり経験論

私自身は、つわりはほぼありませんでした。多少胸やけがあった時期もありましたが、食べ物の好みが少々変わり、やたらと肉が食べたくなったくらいです。

つわりが軽く済んだのは、もともと体に栄養が十分にあったこと。そしてカイロプラクティクの調整を定期的に受けていたおかげだと思っています。まぁ産後は本当に大変な思いをしましたが・・・。(別記事参照「自然分娩・フリースタイル・帝王切開、3種類の出産方法を経験」

振り返ってみると、学生時代の乱れた食生活、北京原人のような猫背時代の私がそのまま妊娠していたら、おそらくつわりもひどかっただろうと思います。

私自身の経験論ですが、昔ひどかった花粉症が改善できたように体質は変えられると思っています。もちろんいろいろな要因がありますのでどこまでつわりが軽くなるのかというのは無責任には言えませんが、きっと変えられる部分もあるのではないかと信じています。

ここまでのまとめ

つわりには肝臓機能が関係しており、栄養面ではタンパク質、ビタミンB群、抗酸化物質が必要です。一言でまとめるとバランスよく食べましょう!ということになるのですが、そのバランスよくというのがよく分からないということも聞きます。なるべく肉や魚、野菜でお腹を満たしてから白米などの糖質を摂るようにするという感じにすると大きく間違うことはないと思います。

もちろんその方の体質によって多少変える必要はあります。

また、肝臓機能を高めるために自律神経を整えることも大切です。背骨の機能を正常にしておくこと、他にも姿勢の良し悪し、血糖値の安定、胃腸の働きを高めたり、いろいろなアプローチが必要になることもあります。

ただ、妊娠してからいろいろやろうとしてもすぐに体質が変わるわけではありませんし、いろいろ難しいこともあります。妊娠する1年前くらいから体作りをすることをお勧めします。すでにつわりが起きている場合、どう対処するかはまた別記事でご紹介します。

肝臓がうまく働くようになると、つわりの問題だけでなく、美肌効果もあるので、いつまでも若々しいママでいるためにも是非実践したいところですね。

もしご自分だけでは難しいと感じたらいつでもご相談くださいね。

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