碓田紗由里の健康コラム

メラトニンでアンチエイジング

碓田 紗由里 2024年4月19日

「春眠暁を覚えず」と言いますが、
睡眠といえば、メラトニンというホルモンが一日のリズムや睡眠に関係するという話しを一度は聞いたことがあるかと思います。実はこのメラトニンは、ビタミンCやEより、強い抗酸化物質であることが近年の研究で明らかになっています。

メラトニンとは

メラトニンは、脳の松果体から分泌さるホルモンの一種で、暗くなると分泌されます。夕方以降は照明を暗めにする、ブルーライトは避けることなどが睡眠のために大切ということは一般的にも知られています。

しかし実は、体内のメラトニンの半分以上は細胞の中のミトコンドリア(エネルギー生成を担う小器官)で作られているのです。

ミトコンドリアでのメラトニン生成を促すのは、太陽光の近赤外線です。

直接日光にあたらなくても、赤外線は芝生や土から反射されるので、帽子を被っていても、ただ外にいるだけで十分に浴びることができます。また、赤外線は火や白熱灯からも出ています。

LEDなどの人工的な光しか浴びていない子供は学力が低下する傾向にあるというデータもあり、太陽の光を浴びないことが痴呆に関係するとも言われています。

メラトニンの材料

メラトニンができるためには、タンパク質、ビタミンB群、鉄、アルカリ性ミネラルが必要です。

メラトニンの形になる前に、セロトニンというホルモンの形になります。セロトニンは幸せホルモンと言われており、鬱との関係も指摘されています。鬱っぽい、不安に感じやすい人というのは、睡眠にも問題を抱えていることが多いのです。

私の今までの臨床経験上ですが、睡眠に問題がある人は、単純にメラトニンができるための材料が足りない人も多いですし、トリプトファンが脳に上がっていくためには、血糖値の安定が必要ですが、乱れている人が多い印象です。

日焼けはしたくないが・・・

日に当たった方が良いのは分かるけど、気になるのが、「日焼け」ですよね。ですが、メラトニンには老化を防ぐ効果もあり、シミやしわの予防になると言われています。とはいえ、日焼け自体にもデメリットはありますので、日焼け対策はしつつ、適度に日に当たるのがいいと思います。
*名前は似てますがメラニンではなく、メラトニンのお話しです。

過度な日焼け対策は、色々なメカニズムで私たちの健康に悪影響を与える恐れがあります。

酸化ストレスは炎症を引き起こし免疫力を下げ、老化を促進し、様々な病気の原因となります。そのストレスに対抗するのが抗酸化物質であり、その中でもメラトニンは強力な戦力になります。

冬に風邪をひきやすくなるのは太陽光に当たる時間が少なくなるということも関係しているのだと考えられます。

昼間は太陽の光を浴びることで細胞内でメラトニンが作られ抗酸化の働きをし、日が沈んだら松果体からメラトニンが分泌され、ぐっすり眠ることを促します。
その結果、体も心も健康に保つことができます。

終わりに

歳を取ると睡眠時間が短くなると聞いたことある方も多いと思いますが、メラトニンは年を取ると分泌量が減ってしまうそうです。このことも睡眠時間が短くなる理由の一つだと思いますが、朝起きてすぐに日の光を浴びて一日のリズムを整える、朝食をしっかり摂る、運動をしたりなどなるべく分泌量を減らさない努力はできます。

寝ている間は、体は動いてはいませんが、ただ単に体を休めているのではなく、むしろ起きている時より体は大忙しです。体を修復するのも、脂肪を燃やすのも、解毒するのも全部寝ている時です。
やはり寝ることは、健康のためにもアンチエイジングにもなると感じます。

活躍している人ほど睡眠時間を大切にするそうですね。

ちなみに私は21:30には寝るようにしています。睡眠のゴールデンタイムは、22時~2時です。
なかなか睡眠時間を確保できないという方もせめてこの時間帯だけは寝るようにしてみてはいかがでしょうか?

その時間帯に寝ようと思っても寝付けない、何度も目が覚めてしまうと悩んでいる方はいつでもご相談くださいね。

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