2024年1月せぼね通信『喉の痛みが続く風邪と姿勢の関係』
2025年1月16日

年末年始、のどの痛みと咳に悩まされたという声を数多く聞きました。インフルエンザやマイコプラズマ肺炎、COVID-19などの呼吸器系感染症が流行したというのももちろんあります。そんな中、のどに症状が出やすい姿勢の特徴があります。
そこで今回は、のど風邪と姿勢の関係について紹介します。
【のど風邪に見られる姿勢の特徴】
ズバリ、のどの症状に悩まされる方の姿勢の特徴は、首猫背です。
首猫背は、顎を突き出し、首の付け根に猫背があるタイプです。
このタイプの方は、背中の上の(上部胸椎:じょうぶきょうつい)の関節が固くなっている確率が非常に高いのです。
のどに関係する自律神経は上部胸椎から出ているので、結果的に自律神経が正常に働かなくなり、免疫力が発揮できない状態になります。
そのため風邪を引くと、咳から始まり、咳が最後まで残るということが多いようです。
他には、スマホやパソコンなど下を向いている時間が長い方も同じように上部胸椎が固くなり、のどが影響を受ける傾向があります。
次に紹介する方法を、皆様もぜひやってみてください。
【セルフケア法】
首猫背の改善には、キャットレッチと枕の高さを低くすること。
下を向いていることが多い場合は、キャットレッチとパソコンやスマホの位置の改善が効果的です。
①キャットレッチ
キャットレッチは、丸まった猫背を元に戻す3秒でどこででもできる体操です。
②枕の高さ
枕の高さは、横向きに寝た時、頭が落ちても不快でない最低限の高さです。高さの調整がしやすく、買わずに済むのでバスタオル枕をお勧めしています。
人によっては、急に低くすると寝付けないこともありますので、徐々に低くすることをお勧めします。
③カイロプラクティックで背骨のケア
長年にわたって固まってしまった背骨関節はなかなか自分では治せないものです。
当院では、固まってしまった背骨関節の動くようにし、ストレッチ指導で首猫背を改善させます。
空咳が続いて喘息気味になっている方の背骨の動きをよくしたところ楽になったというケースはたくさんあります。
温めたり、周りの筋肉を緩めるのも効果的だと思います。
まだまだ寒い日が続きます。
寒い時期はついつい背中も丸まりがち。首猫背を解消して、今年も元気に冬を乗り切りましょう!
【碓田紗由里より】
普段めったに風邪をひくことのない私ですが、12月は風邪を引いてしまい、咳が止まらなくなりました。
あまりに咳が長く続くので、院長にカイロプラクティックの調整をしてもらいました。すると咳が劇的に改善し、背骨と咳が関係しているのだなと実感しました。
周りでも咳が出て辛いという声をよく耳にしたので、自分への戒めも込め、今月号のテーマにしました。
安易に薬を服用することは避けてきましたが、今回ばかりは眠れないほどのひどい咳が続き、薬を服用しました。
寝ている時に感染処理が行われるので、眠れないリスクと薬の副作用のリスクを天秤にかけ、薬を使った方が体調は回復すると考えたからです。しかし、やはり風邪をひかないようにする事、ひいても長引かせないようにする事の大切さを実感しました。
2025年も私のテーマは健康。
みなさまにより良い健康のサポートができるよう精進してまいります。
虎ノ門カイロ物語85
「姿勢と健康」の講師への道のり
◆前号までのあらすじ
1996年10月に始まった米国留学も2001年3月2日、パーマーカイロプラクティック大学の卒業式で幕を閉じた。いよいよ帰国の時が来た。
2001年3月5日。約4年間過ごしたアメリカを後に日本に向けて出発した。いったん長野の実家に帰り、すぐに東京に出て住む部屋を探した。
4月から、早稲田大学で「姿勢と健康」を教えてきた甲木昶(かつきひさし)先生の職場(渋谷カイロプラクティック院)で働くことになっていたからである。
渋谷カイロに行って、無事ドクターの学位を取得したことを報告すると、甲木先生は心から喜んでくれた。
僕にとって嬉しかったことは、4月から始まる大学の新学期において、僕を「姿勢と健康」のアシスタントとして参加できるよう配慮してくれたことである。
とはいえ、まだこの時点では授業の後継者としての話は一切出ていなかったのである。
住む部屋も順調に決まり、結局、4月を待たず、3月下旬から渋谷カイロプラクティック院で働かせてもらうことになった。
次号に続く(碓田拓磨)