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2024年12月 せぼね通信[『コロナ後遺症と対策・後編』

2024年12月13日

コロナ後遺症については、いろいろな研究データが出てきています。その中で特に言われているのが、コロナ後遺症は二次感染(ヘルペス系のウイルス)が関係していることと、副交感神経が弱っていることが指摘されています。

コロナ後遺症を改善するために特に大切なポイントは、副交感神経を働けるようにし、免疫系を強くすることです。そのために抑えておきたい4つのポイントを紹介します。

【改善のため抑えておきたいポイント】

①ビタミンDを十分に摂取する

ビタミンDは、免疫が働く上で必要不可欠な栄養素です。ビタミンDは、コレステロールを材料に日光に当たることで作られます。
日本人はビタミンDが足りてない人がほとんどだと言われています。肉や魚をしっかり食べて、日光に当たるのが良いのですが、日光に当たるのに抵抗ある方は、サプリで補う方法もあります。
風邪やインフルエンザ、帯状疱疹などの予防にも効果が期待できます。

②ミネラルをしっかり摂る

副交感神経が働くには、カリウムやマグネシウムが必要です。例えば、里芋や大根などの根菜類や海藻、アボカド、切り干し大根や筑前煮、具沢山の味噌汁などに多く含まれます。厚生労働省によると、ミネラルの摂取量は1日約3g以上が推奨されています。里芋だと5個くらいの量です。

コーヒーやアルコール、血糖値の乱高下などにより、ミネラルが失われるので意識して食べることがお勧めです。コーヒーやお酒を飲む方、お米や小麦といった糖質の多い食材や、砂糖の入ったお菓子などを口にする方は特にミネラルが不足しがちなのでご注意ください。

③抗酸化物質

感染処理の際に、活性酸素がたくさん出ます。
活性酸素とは、いわゆる体のサビです。そのサビを落とすために必要なのが抗酸化物質です。

例えば、アブラナ科の野菜やウコン、玉ねぎ、ゴマ、肉、魚などに含まれています。
活性酸素が多いとビタミンDが働けなくなるのでしっかり摂ることをお勧めします。

④早寝早起き

感染処理や体の修復は寝ている時に多く行われます。特に12時~2時頃に深い眠りに入っていることが理想です。22:30までには就寝することをお勧めします。

寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚めてしまう、朝なかなか起きられないという方は、睡眠から改善する必要もあります。

朝は、日光をしっかり浴びる、具沢山の味噌汁に焼き魚など和食中心の朝ごはん、朝スクワットや踏み台昇降など少し心拍数が上がる程度の運動をするなど1日のリズムを整えることで、昼は交感神経、夜は副交感神経が正常に働くようになります。

他にも改善する上でできることはたくさんあります。そして何がその人にとって一番取り組まなくてはいけないのかは、人によって変わってきます。

もちろん100点を目指すのは難しいですが、できることから取り組んでいけば、必ず健康のお役に立ちます。
文:碓田紗由里

 

【碓田紗由里より】

今回も、誰にでも当てはまりやすいポイントを紹介しました。最近、コロナ後遺症が長く続いているという症例がありました。その方の一番の問題点は、夜中に何度も起きてしまっていることだと予測しました。感染処理は夜寝ている時に行われますので、睡眠がその方の症状改善の足を引っ張っているように見られました。

その方が不眠に陥った原因の一つが、夕食後のお菓子。お菓子を食べることで血糖値が爆上がりし、その反動で機能性低血糖に陥り、副交感神経が働けず、交感神経優位になり、目が覚めてしまうという状態なのでまず夜中のお菓子をやめるようお伝えしました。そういう私もつい先日、頂き物のチョコパンを夜9時くらいに食べたところ、夜中に目が覚めるというやらかしをしてしまいました。

私の親も私も、きっとみなさんも「夜寝る前に食べたら体によくない」と何気なく家族や子供たちに言っていると思いますが、こういうことなんだなと感じます。

もちろんパン一つ絶対食べちゃダメというわけではありません。その人の症状や状況に応じて対応していく必要はります。もしご自分では難しいようでしたらいつでもご相談ください。

虎ノ門カイロ物語84
「姿勢と健康」の講師への道のり

◆前号までのあらすじ
1996年10月に始まった米国留学も大詰め。2001年3月2日、パーマーカイロプラクティック大学の卒業式が始まった。

学長が「学生の諸君、いや失礼。ドクターの皆さん、帽子のタッセルを左から右に替えてください。」の一声で、インターン時代に作った名刺の残りを、思い切り天井に向かって投げた後は、同級生で喜びを分かち合った。

当初、留学に反対だった両親も日本から駆けつけて、心から卒業を喜んでくれた。

自分の卒業の3年4カ月前に、誰も知っている人がいないパーマー大学の卒業式を見に行って、「いつか自分もこの卒業式に出るんだ」と誓って感激の涙を流した卒業式の場に立つことができた。

自分の胸に手を当てると、今も「留学時代は本当に良くやった」という手ごたえを今も感じることができる。

卒業式が終わりいよいよ帰国の時がきた。とうとう、プロとして日本で勝負する時がやってきたのだ。

次号に続く(碓田拓磨)

お陰様で、来年1月に碓田拓磨の新刊が発売されることになりました。これまでの姿勢の指導の成果を1冊にギュッとまとめた1冊です。
発売されたら院にも見本を置いておきますので、ぜひお手に取ってみてください。