2024年10月せぼね通信『生理痛の原因と対策』
2024年10月3日

生理痛の原因と対策
生理痛のお悩みはよく聞きます。薬で治まればまだいい方で、薬が効かない、痛みで気を失ってしまったというひどい生理痛の方もいます。
そもそもどうして生理痛が起こるのでしょうか?カイロプラクティックと栄養の観点からご紹介します。男性も他人事ではありません。家庭、職場の平和のためにもぜひご一読ください。
【筋肉のねじれで起こる生理痛】
どちらかの脚を上に組む、横座りをする、片方の足に体重をかける、荷物がいつも同じ側、同じ側のひじ掛けに寄りかかるなどの姿勢習慣の癖があると、骨盤や骨盤周りの筋肉が捻じれます。そうすると子宮を支えている筋肉も当然捻じれます。いざ生理で子宮が収縮する時に、捻じれによってうまく収縮できずに余計な負担が子宮にかかって生理痛が起きる場合があるのです。
過去に、脚組みをやめただけで生理痛が改善したという例もあります。長い間筋肉が捻じれていると骨盤のバランスも崩れるので、カイロプラクティックの調整が必要になります。
【生理痛の栄養学的原因①こむら返り】
脚がつるという経験を1度はしたことあるかと思います。足がつるのは、電解質不足です。
電解質は、ナトリウム、マグネシウム、カリウムなどの電気を通す物質です。
子宮も筋肉です。電解質不足で、子宮がこむら返りのようになり生理痛が起こることがあります。実際、電解質が減る習慣を改善し、増やすことで生理痛が改善されたというケースはいくつもあります。
このタイプの生理痛の方は、首の付け根が固い、目の奥が辛い、足がつりやすいもしくは張っている、睡眠に問題があるなど電解質不足の症状が出ていることが多いです。
電解質を補うには、里芋や大根、人参など根菜類がお勧めです。筑前煮や切り干し大根、具沢山の味噌汁などがお勧めです。
【生理痛の栄養学的原因②油のバランス】
生理前半は、プロスタグランジンという物質が急に増えます。この物質は子宮の収縮を促して生理の経血を身体の外に出るための役割を果たしてくれます。この量が多すぎると収縮が強くなり強い痛みが起こるわけです。
では、なぜプロスタグランジンが多く分泌されるのか?
これは油のバランスが大きく関係していると言われています。いわゆるオメガ3と6のバランスです。オメガ3とオメガ6の理想的なバランスは、1:2ですが、現代人は、1:16(もしくはそれ以上)になっているとも言われています。
オメガ3は、魚の油や亜麻仁油、エゴマ油などです。オメガ6は、植物油(いわゆるサラダ油、菜種油、コーン油など)です。
オリーブオイルはオメガ9なので生理痛とは直接関係はありません。
生理の時の鎮痛剤は、プロスタグランジンをブロックするものです。鎮痛剤を飲んで、痛みが和らいだという方は、油のバランスが崩れている可能性が大です。オメガ6を減らして、オメガ3を増やすよう心掛けてください。
【まずはやってみる】
他にもインスリン抵抗性や肝臓機能の問題などいろいろな原因は考えられます。
まずは、カイロプラクティックの調整をして、電解質を増やし、油のバランスを変えてみてください。
決してマイナスになることはありませんので、安心してお試しください。
【碓田紗由里より】
過去に生理痛があまりにひどくて気絶したという女性から相談を受けました。市販の鎮痛剤では効かずに、病院で検査しても特に原因が見つからず、とりあえず女性ホルモンを止める強い薬を服用してやっと痛みがマシになったというという状況でした。その方の生活習慣を聞くと、電解質不足になる生活の上、油のバランスが悪いという状況でした。
アルコールはもともと飲まない方でしたので、カフェイン、甘いものを控えてもらうなど電解質が減る習慣をやめてもらい、逆に、魚など良い油と根菜類など電解質の多い食事にしてもらったところ1か月で痛みがマシになりとても感謝していただきました。
もともとダイエットの相談だったのですが、実践していただくうちに5か月で5キロ痩せたそうです。
こういうケースはけっして珍しくありません。周りでお困りの方がいましたらぜひ教えてあげてください。もしご自分では難しいようでしたらいつでもご相談ください。
虎ノ門カイロ物語82
「姿勢と健康」の講師への道のり
◆前号までのあらすじ
米国パーマーカイロ大学卒業前、カリフォルニア・シリコンバレーの岡井先生の元でインターンとして過ごした日々も終わり、2001年3月2日の卒業式のためにアイオワに戻った。
卒業式当日。我々卒業生はガウンと角帽姿になり、会場のホールで入場を待っていた。
とうとう、卒業だ。
思い起こせば、3年4カ月前、僕は入学前にもかかわらず、誰も知っている人のいない卒業式に出席した。
そこで僕は大泣きした。
卒業生がどれだけ大変な思いをして、ここまでたどり着いたのだろうという思い。卒業生の充実した表情を見た時、憧れとか不安とか希望とか、色々な思いが一気に押し寄せて涙が止まらなくなったのだ。
それから3年4カ月。もう二度と同じことはできないほど勉強漬けの時期や、様々な経験を経て、卒業の日を迎えた。
クラスメートたちも素晴らしい表情をしていた。
卒業生がかぶっている角帽に垂れ下がっているタッセルには意味があって、卒業前は左に垂れ下がっているタッセルを、卒業式のクライマックスに、右に移すことで「人生のステージを乗り越えた」ことを意味するのだ。
次号に続く(碓田拓磨)