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2024年6月 せぼね通信『怒りっぽい人、落ち込みやすい人と血糖値の関係』

2024年6月17日

鬱、不安、パニックなど、心の問題を抱える人がとても増えています。精神的ストレスが原因と思われがちですが、それは一端にすぎません。そこまで酷くなくても体調の悪い時、いつもなら何ともない一言や出来事でイラッとしたり、落ち込んだりした事、一度はあるのではないでしょうか?

原因は、性格や環境、仕事や人間関係など色々ありますが、その方の栄養状態(栄養不足)も大きな要因であると考えています。

その中でも、血糖値の乱れやホルモンのバランスが気分の浮き沈みに関係します。ここでは、血糖値との関係についてご紹介します。

そもそも、感情はただ単に頭の中で起こっているわけではなく、必ず体の中で生理学的変化が起きています。例えば、怒っている時は心拍数が早くなる、悲しい時は涙が出たりします。

その時体内では、心拍数や血圧、血糖値の変化、コルチゾールなどホルモンの分泌、セロトニンやドーパミンなどの分泌など、何らかの変化が起きているのです。

【感情と血糖値】

わかりやすく感情に影響するのが、血糖値です。
特に「低血糖」です。

血糖値が下がりすぎると、ちょっとしたことで落ち込んだり、イライラしたり、やる気を失ったりします。子どもがぐずっているのは、低血糖ということはよくあります。大人でもお腹が空くと機嫌が悪くなる方いますよね。そのような方は低血糖の可能性が高いです。

低血糖になると、脳に栄養がいかなくなることに不安を覚え、体を緊張モードである交感神経優位の状態に持っていきます。交感神経が優位になると、ちょっとしたことに敏感に反応するようになるので、感情的になりやすいのです。

しかし、誰でも空腹になると同じように血糖値が下がるわけではありません。
精神状態に影響を及ぼすほど血糖値が下がってしまう理由は、血糖値をコントロールするシステムが疲弊していることにあります。

栄養に余裕があり血糖値をコントロールするシステムがうまく働いている方は、空腹になっても気分にさほど変化はありません。

必要以上に怒りっぽい人、落ち込んでしまう人は低血糖かも

【血糖値を安定させるために】

甘いものや白米、パン、パスタなど糖質が中心の食べ方は、血糖値が乱れやすくなります。

逆に、タンパク質や脂質は、血糖値を安定させ、心の安定に必要なホルモンや神経伝達物質の原料になっているので、しっかり摂ることをお勧めします。野菜も交感神経が優位になることを防ぐためには必要です。

体には精神状態に関係している物質やメカニズムがたくさんあります。まず血糖値を安定させることで精神的にも良い変化につながることが多いです。ぜひ、血糖値の安定を意識してみてください。

文:碓田紗由里

 

【碓田紗由里より】

これまでの経験則から「体質は変えられる!」が私の持論ですが、もう一つ付け加えたいのは、「性格も(ある程度)変えられる」という持論です。

子どもの頃の私は、とてもネガティブで暗い子でした。
良い言い方をすると慎重で物静か。悪くいうとやる気もなく、流されるままの毎日という感じです。

今振り返ると、おそらく貧血だったと思います。体にパワーがないから気力がない。自分の意思を伝えるのも反抗するのも疲れるからやらない、という状態でした。

低血糖というのは、結局、体のパワーがない状態ということです。エネルギーを無駄使いしているようにも感じます。

必要以上に怒りっぽい人、気にしすぎて悩んでいる人を見ると、もしかしたら環境のせいでなく、本人の栄養の状態かもしれないと思うケースがよくあります。

落ち込みやすい、イライラしやすいなど心当たりがある方は、まず食事を見直してみてはいかがでしょうか。
お力になれると思いますので、お気軽にご相談ください。

 

虎ノ門カイロ物語78
「姿勢と健康」の講師への道のり

◆前号までのあらすじ
米国パーマーカイロ大学卒業まで残り1学期(4か月)となった2000年11月。大学のあるアイオワ州から、カリフォルニア・サンフランシスコにほど近い岡井先生のカイロプラクティックのクリニックで、インターンをすることになった。

1997年10月から3年間お世話になったアパートを引き払い、車に荷物を詰め、約3,200キロ先のサンフランシスコに向かって出発した。車は3年間乗り続けた1,000CCの中古車で、荷台に荷物を満載した結果、後ろが下がってしまった。

途中、3泊してやっと到着。サンフランシスコと言っても、正確にはサンマテオという場所で、いわゆるシリコンバレーと呼ばれている所だ。

それまで過ごした田舎のアイオワ州とは全く違う環境での留学生活になった。日本と変わらない味の日本食レストランもあり、お陰で4カ月の間に5キロも太ってしまう事に(キャー)!

岡井先生は昭和39年(1964年)生まれで福岡出身。日本で高校を卒業した後、アメリカ、ボストンの大学に留学。友達が通っていたカイロプラクティックについていった事がきっかけで、カイロの道に進むことに。
次号に続く(碓田拓磨)