2024年3月 せぼね通信
2024年3月13日
花粉症とビタミンD
「あの人は花粉症がないのに、どうして私は花粉症がひどいのだろう?」と思ったことはないですか?「体質だから仕方ない」と諦めてませんか?諦めてはいけません。「体質は変えられる」が私の経験論です。ゼロにすることは難しいですが、少しでも快適に春を過ごしたいというならやってみる価値が十分にありますよ。
花粉に効果?ビタミンDとは
ビタミンDが花粉症に関係するという研究結果はたくさんでています。ビタミンDは主に日光に当たることで、体内でコレステロールを基に作られるホルモンの一種です。
食べ物では、魚やしいたけなどに含まれています。
このビタミンDが免疫のバランスを整えるのに大きな役割を果たしています。
ビタミンDは、食材だとキノコ類や魚に多く含まれています。
ビタミンDは免疫の指揮者
花粉症で問題になるのは、免疫の一種であるリンパ球のバランス。リンパ球の中にあるTH1とTH2という免疫細胞のバランスが崩れてしまっているのです。
免疫を会社に喩えてみましょう。
TH1部署では、細菌やウイルスに対応しています。TH2部署では花粉に対応しています。それぞれの部署に、人員が適切に配置されている時は、問題ありません。ところが、TH2に配属された人員が多く、TH1の人員が少ないと部署同士のパワーバランスを崩れてしまい、花粉対策部署が暴走してしまうのです。
ビタミンDは、そんな部署のバランスを取るコンダクターのような存在。会社だと人事部のような存在です
日本人はビタミンD不足
冬の間、日照時間が少ないことも春に花粉症になってしまう原因の一つと言われています。
さらに、日本人は日焼けを嫌う傾向があり、夏の間でも日焼け止めクリームや日焼け対策で年間を通して日光不足な傾向があります。年中不足気味な上、冬はさらに不足してしまうので、いざ春になった時にたくさんの花粉に対応できなくなってしまうというわけです。
ビタミンDは、他にもガンや自己免疫疾患などの病気にも関係しており、コロナが流行りだした当初から、ビタミンDの値が少ない人ほど重症化のリスクが高いという研究者の指摘もありました。
日焼けは良くないのか?
ビタミンDが必要なのはわかるけど・・・
シミやしわが気になるから日に当たりたくない!という女性は多いと思います。
確かに日光はシミやしわに関係しますが、それにも増して、体の炎症や抗酸化物質が少ないことが関係します。
そこまで日光を過度に避ける必要はないということです。むしろ日光に当たらない方が病気のリスクが大きくなりデメリットの方が多いです。
【碓田紗由里より】
本文でも言いましたが、
「体質は変えられる!」が私の経験論です。
今回はビタミンDという観点からお伝えさせていただきました。栄養アドバイスを受けた方の血液検査を見ると、サプリをもともと摂っていた方以外は、ビタミンDが足りていたという方はほぼ皆無です。
そういう私も、初めてビタミンDを測った時は、全然足りていなくて「ビタミンD欠乏症」と病名を付けられてしまいました。
医師が言うには、神奈川県より北の地域はほぼ全員日照時間が足りていないそうです。北欧の地域では国民全員に支給している国もあります。研究者の間では、ビタミンKのように、子どもにビタミンDのサプリを支給するように働きかけているそうです。そのくらいビタミンDは大切なのです。
花粉症になってしまう原因を探っていくと、色々なことが分かってきます。重度の人が軽度になるよう、今は大丈夫という人には、今後も花粉症知らずでいられるよう願っています。
虎ノ門カイロ物語75
「姿勢と健康」の講師への道のり
ミッショントリップを終えてアメリカに帰国すると、残りの学生生活も残すところ1年。
いよいよインターン生として、実際に人の話を聞き、体に触れ、背骨の問題を調整することになる。
大学の卒業条件として、100名以上の患者さんに、合計300回以上の調整をするというのがある。
これが僕にとっては大問題だった。
そう。言葉の壁である。
もし、自分が患者という立場で考えた場合、どうだろうか。
ひどい腰痛で病院に行ったところ、言葉がよく通じない外国人の先生が出てきて、何度も聞き返されたら「オイオイオイ」って感じになりますよね。
次号に続く(碓田拓磨)