2024年1月 せぼね通信
2024年1月10日
肌の乾燥改善法
乾燥肌に対して、加湿器やクリームで対策をしている方は、ぜひ今回紹介する、体に良い脂質(ししつ)=油(あぶら)の摂取をお勧めします。
【良い脂質と悪い脂質】
まずは【脂肪酸】について説明します。食品中の油の9割が脂肪酸で出来ていて、オメガ3とオメガ6という脂肪酸だけは体内で作り出せません(他は体内で作れます)。
油には良い油と悪い油があります。
【悪い油】オメガ6(摂り過ぎた場合)
揚げ物、加工食品、食パン、菓子パン、ケーキなどに含まれる油。いわゆるサラダ油。
【良い油】オメガ3
魚、肝油、ココナッツオイル(飽和脂肪酸)、質のいいオリーブオイル(オメガ9)、亜麻仁油、エゴマ油など。良い油を足して、悪い油を減らすと肌の違いを感じるはずです。
【摂りすぎ注意の油】
【積極的に摂りたい油】
【悪い油と良い油のバランス】
多くの方は、良い油と悪い油の摂取量のバランスが崩れています。オメガ6も体にとって必要な栄養素ですが、摂りすぎが問題です。オメガ3とオメガ6の割合は、1:2が理想ですが、現代人は1:10以上になっている人が多いそうです。
外食はオメガ6がほとんどですので、外食なら魚定食にする、家ではサラダに亜麻仁油をかける、炒め物はオリーブオイルを使うなどオメガ3を意識した食事にするとバランスが取れていきます。
【肌に必要な他の栄養素】
他にも、抗酸化作用のあるビタミンEは、肌を保護し、修復するのに役立ちます。ビタミンCもまた、コラーゲンの生成を助け、肌の弾力性を維持します。亜鉛は肌の修復に必要で、ビタミンAは新しい肌細胞の成長を促進したり、肌をツルツルにしてくれます。
ビタミンE、A、亜鉛は肉や魚に、ビタミンCは野菜に多く含まれています。
【肩こりにも関係する油=脂質】
肩が凝る原因の一つに脂質不足があります。脂質不足になると、肋骨の動きが悪くなります。
肋骨が動かないと呼吸が浅くなるので、肩を上げ下げして呼吸する傾向があります。その結果、肩に余計な負担がかかり、肩こりの原因になるのです。
脂質が足りない
→肋骨の動きが悪くなる
→肩で呼吸をするようになる
結果、慢性的な肩こりに
姿勢を改善しても運動をしてもなかなか肩こりが改善されないという方は、脂質不足の可能性があります。
毎年、肌の乾燥に悩んでいる方は、今回紹介した【良い油】の摂取をぜひ実践してみてください。
【碓田紗由里より】
日々の仕事で、踵(かかと)を見る機会が多いのですが、踵がガサガサの方の肩こりの割合が多いような気がします。女性に肩こりが多いのは筋肉量の違いだと聞きますが、脂質(ししつ)=油(あぶら)不足が原因なのではないかなと感じます。踵のガサガサが改善してきた頃に調子はどうですかと聞くと、すっかり肩こりのことを忘れている人もいます。
脂質と聞くと、太りそう、肌がギトギトになりそうと不安になる方もいますが、脂質だけではよほどの量を摂らない限り太りません。太るのはどちらかというと糖質です。肌がギトギトになるのも脂溶性ビタミン不足が考えられるので、やはり脂質は必要になります。
他にも女性ホルモンの材料のも脂質は必要ですので、女性特有の問題にも関係していきます。
クリームで保湿ももちろんいいですが、自分の内側から潤いを与えられると、いいことずくめですよ。
虎ノ門カイロ物語73
「姿勢と健康」の講師への道のり
◆前号までのあらすじ
1997年10月米国パーマーカイロプラクティック大学入学。卒業まで残り1年となり、インドのミッショントリップ(カイロの普及旅行)に参加。我々の乗ったバスが追突事故を起こし15名の方が亡くなる惨事に遭遇。事故後のミーティングで参加者全員が胸の内を語った。
我々乗客は爆発などの2次災害に見舞われないために、できる限りの行動を取ったのだ。それは分かっていたが、「何かできることはなかったのか」という思いは、20年以上経った今も心の奥底に残っている。
我々乗客は爆発などの2次災害に見舞われないために、できる限りの行動を取ったのだ。それは分かっていたが、「何かできることはなかったのか」という思いは、20年以上経った今も心の奥底に残っている。
さて、ミーティングで全員が語り終えると、引率の先生が言った。
「全員でこの旅行をやり抜こう。」
この展開には、正直驚いた。僕の(日本人の)感覚としては、旅行中にこれほどの大事故に遭遇したら、旅行は当然中止で帰路につくものと思っていた。
正しいとか間違っているとか、そういう問題ではないが、日本人だけのツアーだったら、継続はあり得なかったと思う。
全員が胸の内を語り終えると、メンバー全員とハグをした。
これも日本ではありえないと思いながら、辛い思いをしたメンバー同士の絆が一気に強まったと感じた。
次号に続く(碓田拓磨)