お知らせ

せぼね通信 2023年6月号

2023年6月8日

NHKあさイチ出演情報

碓田院長がスタジオ生出演します

6月19日(月)8:15~ NHK あさイチ

テーマ「やめたいけどやめられないこと」      

  是非ご覧ください

 

ニキビ・吹き出物を改善する方法(30代男性Bさんのケース)

ニキビや吹き出物ができると気分が落ち込むという経験は、多くの人が味わったのではないでしょうか?
肌の状態は心だけでなく健康のバロメーターでもあるので、肌の状態もキレイに保ちたいですね。Bさんは、学生の頃から約20年間ニキビに悩まされていました。

 

【ニキビができるメカニズム】

ニキビができるのはアクネ菌が原因です。
ですが、アクネ菌は私たちの肌に常にいる菌です。アクネ菌は酸素に触れている時は問題ないのですが、皮脂が毛穴に詰まって、無酸素状態になると一気に繁殖してしまい、ニキビになってしまうのです。

毛穴が詰まってない:酸素がある状態

毛穴が詰まっている:無酸素状態→菌繁殖→ニキビ

 

 

【なぜ毛穴がつまるのか】

肌をキレイに保つのにビタミンAが必要です。余分な皮脂を洗い流してくれ肌をサラサラにする働きがビタミンAにはあります。実際にニキビ薬の多くはビタミンAが使われます。

ビタミンAは脂溶性ビタミンで、レバーや魚の脂に多く含まれている栄養素です。

ビタミンAは肌をきれいに保ってくれる

Bさんの場合、胃の働きが弱くなっていたため、脂質を消化吸収できない状態に陥っていました。また、脂質自体の摂取量が少ないこともありました。胃酸の分泌が少ないため無意識に脂質のある食べ物も避けていたのではないかと思われます。

ニキビは、肌が脂ぎっているのが原因かと思い、油ものを避ける方も多いですが、必要な脂質というのがあるのです。

 

【皮脂が出過ぎる理由】

なぜ皮脂が出過ぎてしまうのか?
これは、糖の代謝が関係します。胃酸の分泌が少なくタンパク質や脂質が吸収しにくい状態に陥ると、糖質に頼る傾向があります。

糖質の摂りすぎによって、血糖値が乱れ、アンドロゲンという男性ホルモンが多く分泌されるようになります。このホルモンの影響で皮質が多くなってしまうのです。

 

【ニキビケアにも自律神経が大切】

Bさんの問題は、交感神経優位になりすぎていることもありました。交感神経優位になると、胃酸の分泌が減り、さらに脂質を消化吸収できません。
胃の働きを高めるためには、副交感神経が必要です。Bさんは仕事のストレスに加えて食事からも副交感神経にスイッチが入りにくい状態でした。

そこで、まず胃の働きをサポートするために、肉はミンチにしたり、食べやすい白魚から摂る。副交感神経の働きに必要なアルカリ性ミネラル(芋類や海藻など)の多い食事を摂ってもらうようにしました。併せて、糖代謝の改善、副交感神経にスイッチが入る刺激方法をお伝えし実践していただきました。

副交感神経スイッチの入れ方
大声で歌う、腹式呼吸、うがい、カモミールティーを飲むなど。

その結果、1か月後に肌の状態がずいぶん改善されたと嬉しい報告をいただきました。肌が改善するのはもちろんですが、その前にエネルギーが出て元気に過ごせるようになるはずです。
文:碓田紗由里

 

【碓田紗由里より】

ニキビは、一見カイロプラクティクとは関係のないように見えますが、自律神経の観点からは多いに関係します。

ニキビがどのような出方をするのかで、ある程度その方の体質を判断することができます。単純なニキビであれば、ビタミンAの摂取は有効です。ニキビ薬はほぼビタミンA剤であることからもそれは分かります。背中にニキビができるタイプは、小麦や乳製品、卵のアレルギー反応の可能性もあります。顔全体が赤ら顔になっていれば、これも何かしらのアレルギー反応が考えられます。

どのタイプでも糖代謝の問題が関わっていることが多く、糖代謝が乱れると男性ホルモンが多く分泌され、皮脂が多くなり、毛穴を詰まらせる原因になります。

ですが、探っていけば行くほど結局自律神経の問題にたどり着きます。カイロプラクティックは自律神経の特に副交感神経にダイレクトに働きかけることができる手技です。交感神経優位の現代人にはなくてはならないものだと感じます。

 

虎ノ門カイロ物語66
「姿勢と健康」の講師への道のり

◆前号までのあらすじ
1997年10月米国アイオワ州にあるパーマーカイロプラクティック大学入学。難関の1年目を何とか乗り切り実習が増えてくる2年目に突入した。

2年目にはクラスメートと一緒に、月に1回は学校以外でカイロプラクティックのテクニックセミナーを受けるようにした。
週末に1日~2日のものが多い中、1泊2日で遠方のセミナーを受けに行ったこともあった。

テクニックセミナーでは、通常二人一組になってお互いに「ポキッ」と関節を動かす感覚を磨いた。先月号にも書いたが学校の授業では「型」しか教えてくれないのだ。

それにもかかわらず、3年目の途中から、実習生(インターン)として1年間で100人の人に、のべ300回カイロプラクティックを受けてもらわないと卒業できないのである。

その300人は自分で集めないといけないので、技術力がないと恥をかくし、そもそも受けてもらえないのである。そのためにも、残り1年ほどでお代を頂ける技術を身に付けなくてはならないのだ。

次号に続く(碓田拓磨)